人種差別? ~スペインバスク地方の古豪アスレティクビルバオ~ (前編)
「アスレティク・ビルバオ」皆さんはこの名前を聞いたことがあるだろうか?
スペインバスク地方の雄にして、レアルマドリード・バルセロナと並び
スペインでクラブ創設以来一度も2部に降格していないチームだ。
そして何よりもすごいのがこのクラブ、バスク人選手しか在籍できないという決まりがある。バスク地方とはスペインとフランスにまたがっているバスク人で構成される地域のことだ。人口は300万人であり、バスク料理は美食家ならば一度は食べてみたい料理である。(私は「バル」という居酒屋にいってみたい)
*赤いところがバスク地方
この人口300万人の小さな地域は、数多くの有名なプレーヤーを輩出している。
近年ではGKアリサバラガ(チェルシー・スペイン代表)、DFラポルト(マンチェスターシティー・フランス代表)、MFシャビアロンソ(引退・元スペイン代表)、アンデルエレーラ(マンチェスターユナイテッド)など上げればきりがない。
そんな地域にあるアスレティクビルバオだが、このクラブに入団する条件として
①バスク人の親がいること
②幼いころからバスク地方でプレーしていること
③バスク地方の生まれであること
上記3つのうちの1つでも満たしていれば入団が可能だ。(例外がある)
近年エルネスト・バルベルデ監督(現バルセロナ)のもと、ヨーロッパリーグに出場するなど躍進を遂げていた。しかし昨シーズンと今シーズンは思わぬ苦戦を強いられている。その苦戦の原因として、毎年のような主力の放出があげられる。
そもそもアスレティク・ビルバオは、その哲学のため選手獲得が自由にできない。そのため主力は基本的に、契約解除金での売却になっている。しかし近年プレミアリーグのビッククラブがその潤沢な資金を使い、契約解除金を満額払い移籍することが多くなっている。
痛恨だったのは、ラポルトのマンチェスターシティーへの移籍だ。この若きフランスのCBはその長身と正確な左足を武器に何度もビルバオを救ってきた。ビルバオのDF陣にとってこの移籍は、計り知れないダメージとなるだろう。
しかし、毎年のように下部組織から多くの有望株を輩出している
このクラブにとって復活を遂げる道筋は出来上がっている。
(後編へ続く)
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