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試合レビュー(アスレティック対エイバル)

  前回に引き続きアスレティックの試合レビューを行いたいと思います。毎試合レビューすることは出来ないと思いますが、私のモチベーションが続く限りレビューを頑張って書こうと思います。たまにtwitter上で全試合分析されている方を見かけます。どのようにすればそんなにスピード感を持って記事を書けるのか教えてもらいたいです。笑また私自身戦術面については勉強中ですのでご容赦ください。 

 余談はここまでにして、レビューに入ります。前節のアトレティコマドリード戦から中3日、ガリターノ監督はウイリアムスを休ませララサバル・ベスガの両名を先発に指名しました。両チームのフォーメーションは以下の通りです。

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両チームのフォーメーション

  エイバルのフォーメーションは4-4-2、一方アスレティックは4-2-3-1のフォーメーションで臨みました。

試合結果

エイバル2-2アスレティック

両チームの狙いと試合の展開

 エイバルはキケ・ガルシアとセルジ・エンリクの2枚で前線を組んできました。両者とも体を張ってボールをキープし、ペナルティーエリアの中に陣取り点を取ることが得意です。 またサイドにはオレジャナやペドロレオン、ホセアンヘルなど質の高いクロスを上げることが出来る選手がいます。特にホセアンヘルはリーガNO1のクロス名人だと思います。ですのでエイバルの得点パターンはサイドからのクロスであり、エイバルのホームイプルアのピッチが狭いことも重なりクロスこそがエイバルの生命線だと考えられます。

 

 一方アスレティックもイプルアのピッチの狭さとエイバルのプレス強度を考え、トップにはヘディングに強いラウール・ガルシアを選択します。またエイバルの空中戦への対策とボール(こぼれ球)を回収することを目的として、中盤にベスガを起用しました。ガリターノも試合の展開がロングボールを主体としたものになると理解していたように感じます。

 

 試合を通してビルドアップの際に中盤を経由するシーンはあまりなく、ディフェンスライン若しくはボランチから一気に中盤を追い越し相手の陣地に起点を作るダイレクト攻撃が主体となりました。

下の両チームのパス成功率からもダイレクト攻撃が多かったことが分かると思います。

両チームの中盤のパス成功率 

ダニガルシア:78%

ベスガ:72%

エスポシト:60%

エスカランテ:56%

 

センターバックのパス成功率 

イエライ:63%

イニゴマルティネス:58%

パウロオリベイラ:40%

アルビージャ:51%

 

 アスレティクのCB2人は足元の技術に確かなものを持っていると思います。そのような2人でさえパス成功率がこんなに低くなってしまうほどボールの主導権が激しく動いたと思います。

 

アスレティックの攻撃面

 アスレティックの攻撃面ですが、とりあえずラウールガルシアへロングパスを放り込みボールをキープしようとしていました。というのもエイバルのストライカー2枚+ウイング2枚で前からプレスをかけてきたため、ボールを繋ごうにも上手くいきませんでした。

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エイバルのプレス

 序盤はロングボールをラウールガルシアが頑張って、ボールを収めてくれていました。前線でボールが収まっているうちは、ショートパスを多用したビルドアップと変わりませんので特に問題はありません。ラウールガルシアがサイドでボールを収めた後、中央から流れてきたムニアインやウイングがボールに関わり、SBのユーリやカパの上りを待つ形が成功していました

 

 しかし中盤以降エイバルの中盤がプレスを強めたことでこの戦術は上手く機能しなくなりました。ガリターノ監督は後半の初めからウイリアムスを投入し、エイバルディフェンスの裏を突くことでラインブレイクやエイバルのディフェンスラインを押し下げようとしました。

 

 1つビルドアップで有効な方法を書いてみようと思います。エイバルは前線からプレスをかけてくるという特性があります。プレスでボールを奪いショートカウンターを発動することがエイバルの大きな武器です。そのエイバルの特性を活かし、まずSB(ユーリ)が低い位置でボールを受けます。するとエイバルのウイング(ペドロレオン)がプレスをかけてくるはずです。

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ビルドアップ1

 そうすることで①コルドバへパスを通すためのスペースを作ることが出来ます。もしエイバルのSB(ホセアンヘル)がパスを出させまいとコルドバにプレスをかけてくるなら、②ムニアインがSB(ホセアンヘル)の裏のスペースを突きます。要はホセアンヘルのポジショニングに迷いを生じさせるのです。

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ビルドアップ2

  あくまで1つの方法ですが、エイバルの特性を上手く利用したビルドアップになるはずです。まあエイバルの監督であるメンディバルがすぐに対応すると思いますが笑

得点シーン 

 そろそろ文字数が多くなってしまったので、得点シーンの解説に行きたいと思います。今回はアスレティックの2点目について解説しようと思います。(1点目はPKでした)

動画の5分辺りを見てみて下さい。

www.youtube.com

 ウイリアムスがつぶれ役となり、ダニガルシアがボールを拾います。そのダニガルシアからカパへパスが出されます。カパが縦に突破することでエイバルの選手4人が引き付けられます。

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得点シーン1

 すると中央に広大なスペースが生まれてしまいました。あわててオレジャナがスペースを消しに行きますが間に合いません。カパから出ダニガルシアにボールが渡り、ワンタッチでビジャリブレへパスを出します。そしてそのパスをビジャリブレが冷静に決めました。

 エスカランテがこのとき、カパの動きにつられず中央のスペースを埋めていれば結果は異なるものとなったかもしれません。

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得点シーン2

 このシーンでビジャリブレは素晴らしい動きをしていました。まず敢えてウイリアムスの斜め後ろにポジショニングすることで、エイバルのセンターバック2枚の死角となる位置にポジショニングします。

 そしてダニガルシアが触ると同時にホセアンヘルとウイリアムスが気になったパウロオリベイラの間にあるスペースへ飛び込むことで、フリーの状態をつくり得点を奪いました。ホセアンヘルはサイドにいるイバイが気になり内に絞ることが出来ません。おそらくビジャリブレは周囲の状況を読み取り、瞬時にこのポジショニングをしたのだと思います。

 一見ペナルティーエリアの中はエイバル4人アスレティック3人で数的不利な状態となっています。しかしビジャリルベがこのような動きをすることで、ポジショニング的に有利な状態を作りだしました。彼のストライカーとしての才能を見た気がします。Bチームで20点奪ったのも納得です。

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得点シーンのビジャリブレの動き

アスレティックの守備

 守備についてはとにかくラウールガルシアとムニアインが相手のCBやボランチにプレスをかけることで、相手のロングパスの精度を落とそうとしていました。そして来たロングボールに対してCBはボールをヘディングで跳ね返すことが今日の彼らの主な仕事でした。ある程度エイバルの攻撃には対応できていたと思います。

 1つ気になったのはSB(特にカパ)の裏へセルジエンリクが走り込み、ボールを受ける場面が多くありました。多少はしょうがないと思いますが、サイドバックが自分で裏をケアするのかセンターバックがサイドッバックの裏に流れてケアするのか、はたまたウイングがサポートするのか決まり事を決めるべきです。

 

簡単に選手を採点

 偏見もありますがご容赦を。

ウナイシモン:安定 4(平均4の7点満点)

 見せ場は少なかったが安定感のあるプレー。何度か素晴らしいロングフィードがあった。

カパ:切り込み隊長

 同点においつく場面で重要な役割を果たした。走力だけでなく前半五分のムニアインのパスを受ける際のフェイントとコルドバへのパスなど重要な局面で素晴らしい動きを見せた

イエライ:苦闘

 足元の技術力の高さを見せつけた。セルジエンリクとのマッチアップはフィジカル的に少し苦戦していたか……

イニゴマルティネス:統率者

 可もなく不可もなく

ユーリ:気分屋

 エイバルの4-4-2の弱点である縦のラインを積極的に攻略していた。ただクロスを上げる回数は少なかった。

ダニガルシア:厄日

 エイバルに2点目を献上する不用意なPKを与えてしまった。1失点目でもヘディングでのクリアミスをしてしまった。ただビジャリブレのシュートをアシストして挽回。

ベスガ:重戦車

 時には前線に飛び出し、時には中盤で相手を潰す役割を果たした。

コルドバ可能性

 前半5分のシュートはデミトロビッチのスーパーセーブに遮られた。ヒーローになる可能性があった。

ララサバル:バランス

 新たな右サイドのオプションになる。攻守のバランスを見極めたプレーを完遂。

ムニアイン気分屋

 いい日もあれば悪い日もある。ピッチ全体を走り回ったが今日は彼の日ではなかった。

ラウールガルシア:重心

 前半は彼がアスレティックの攻撃の中心だった。ベテランとは思えないプレーをした。PKも落ち着いて決めた。

ビジャリブレ:希望

 素晴らしいゴールを決めた。新たなアスレティックのストライカーとして将来は約束されたかもしれない

イニャキウイリアムス:積極的

 相手の陣形を崩そうと奮闘した。流れを変える役割を果たした。

レクエ:最適解

 彼の守備力であればSBよりウイングのほうが良いかもしれない。

最後に

 今回はここまでです。前回に比べプレーが選手のプレーシンプルだった分、戦術面について書くのが難しかったです。ぜひ他の方の意見などもお聞きしたいです。(特に両チームの守備面について)

 モチベーションか続く限り書いていこうと思います。(既に全試合レビューはあきらめています笑)アドバイスや感想があれば、twitterのDMやこのブログのコメントに書いて頂けるとうれしいです。今後の参考になりますし、何より私のモチベーションになります。

 

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