アスレティック・ビルバオ今シーズンの総括 MF編
前回に引き続きアスレティックビルバオの総括記事を書いていこうと思います。
今回はMF編です。前回と違い今回は少し真面目に文を書こうと思います。
前回のFW編をまだ観ていない方は、そちらの方を先に読んで頂けたらと思います。
今シーズン、アスレティックビルバオのMFは世代交代を進めることが出来ました。ベニャやサンホセといった功労者に替わり、サンセットやウナイロペスといった若手が台頭しました。
サンセット(20)
成績 17試合1ゴール1アシスト ポジション:トップ下
市場価値 230万ユーロ 平均レーティング 6.57
中断期間以降、徐々に出場機会を増やした。FWのビジャリブレと並び来シーズンブレイクする可能性のある選手。アスレティックの若手で将来的にビッククラブに引き抜かれる可能性があるのは、彼かゴールキーパのウナイ・シモンだろう。
まだ若いながらも的確なポジショニングや、守備での貢献度は素晴らしいものがある。スルーパスにも定評があるが、マジョルカ戦でコナーキックから得点を奪ったようにシュートセンスも非凡な才能を感じる。
ただ課題も多いと筆者は感じている。特にフィジカル面並びに判断力の向上である。フィジカル面についてはトレーニングである程度まで鍛えることが出来る。判断力については経験を積むにつれて改善されると思うが、バイタルエリアでボールを受けた時ワンタッチ・ツータッチでボールを捌けるようになってほしい。
サンセットについては課題もあるが、順調に成長すればラキティッチのような選手になる可能性があると筆者は思っている。アスレティクビルバオの将来を担う選手としてこれからも活躍してもらいたい。
サンセット君は身長188㎝の割に体重は72㎏とかなりスリム。最近体重が増加傾向にある筆者としてはかなり羨ましい。アドゥリスに匹敵するイケメン。
ダニ・ガルシア(29)
成績 38試合出場1アシスト ポジション:ボランチ
市場価値 480万ユーロ 平均レーティング 6.67
昨年エイバルから移籍して以来、アスレティックの心臓ともいえる活躍を披露してる。DAZNのリーガに精通している解説者曰く、ダニガルシアのリーダーシップはアスレティックにとって大きなものがるとか。
彼が活躍する理由は誰と組んでもバランスよくプレーできるからだと筆者は思う。例えばベスガと組んだ時は、ディフェンスラインからビルドアップに参加。ウナイ・ロペスと組んだ時は、攻撃時カウンター対策として少し後ろに陣取り守備的にプレーすることが出来る。
ダニガルシアはどんなプレーにも一定の水準を持ち合わせている。逆に言えば他の選手を圧倒する特徴がない言えるが…
そんなダニガルシアだが昔、病院で受け付けをしていないことに気が付かず、5時間待ち続けたことがあるそう。さながらスペイン版のオードリー春日なんじゃないかと笑。(春日も水曜日のダウンタウンの企画で、6時間ノーリアクションで人を待つ続けていた)
ミケル・ベスガ(27)
成績 20試合出場0ゴール1アシスト ポジション:ボランチ
市場価値 240万ユーロ 平均レーティング 6.63
レガネスへのレンタル移籍から今季復帰した選手。中断期間以降徐々に出場機会が増加。同じポジションのダニガルシアやウナイロペスとは少し違うタイプの選手としてガイスカ・ガリターノ監督に重宝された。
身長191センチと大柄なので守備時、空中戦やボール奪取が得意かと思えば意外にそいったプレーは多くない。
どちらかと言えば相手アタッカーに簡単に前を向かせないようプレスをかけたり、カウンターを防ぐためにファールで相手を止める場面が目立った。相手のフォワードの自由を奪う守備が彼の持ち味だと思う。
攻撃面でも時折サイドに流れたり、SBの裏を突くなど効果的なプレーを見せた。来季ダニガルシアの座を脅かすほどの選手になることを期待している。
ウナイロペス(24)
成績 26試合1ゴール4アシスト ポジション:ボランチ、トップ下
市場価値 240万ユーロ 平均レーティング 7.03
昨シーズン出場機会がなく悔しい思いをしたが、今季出場機会を大幅に増加した。バルセロナとの開幕戦で、いきなりゴールキーパへのバックパスをスアレスに拾われシュートを打たれるシーンがあった。辛くもゴールポストに助けられたが、頭を抱える彼を見て頭に血が上りかけたビルバオサポーターは筆者だけではないだろう。
そんなやらかし癖のあるウナイロペスだが、常にボールを受けられる位置に細かく動き直し、その広い視野を活かしながらボールを展開するのが得意な選手だ。
もう1段階上を目指すためには、守備強度の強化や、ロングシュートの質改善、90分走れる体力を手に入れることが条件だと思う。
もしこの中の2つでも改善することが出来れば、彼はベニャ以上に中盤でタクトを振るう選手になれると筆者は思っている。
写真からあふれ出す性格の良さ!
ミケル・サンホセ(31)
市場価値 480万ユーロ 平均レーティング 6.61
アスレティックのボランチは現在レンタルで移籍しているノラスコアインや、下部組織のベンセドールが来季加わる可能性が高い。その影響もあり今季限りで退団が決定した。
2010シーズンからおよそ11年間で400試合、アスレティックビルバオのユニフォームを身にまとい全力でプレーした。筆者がアスレティックを好きになった時は、彼の全盛期でスペイン代表にも何度か名を連ねていた。
筆者が今も鮮明に覚えているのは、2015年スーペルコパ(前年度の国王杯覇者とリーグ戦覇者が対決する試合)バルサ戦1stレグのサンホセの超ロングシュートだ。
テアシュテーゲンのヘディングでのクリアをトラップしたサンホセがセンターライン付近からシュートを放ち見事ゴール。このサンホセの得点もあり2試合合計5-1でアスレティックが31年ぶりにタイトルを獲得した。
出来ることなら国王杯優勝でもう一度サンホセに優勝トロフィーを掲げて欲しかったというのが筆者の想いだ。
サンホセほどの実績ならば恐らく、1部に所属するチームからオファーがあると思う。どこのチームに移籍しても彼の幸運を願っている。
ベニャ・エチェバリア(33)
成績 11試合出場0ゴール ポジショニング:ボランチ
市場価値240万ユーロ 平均レーティング 6.89
サンホセ同様今季限りで退団を決めている。2013年にベティスからアスレティックに移籍して以降、中盤の司令塔として活躍した。
筆者がリーガにはまったきっかけは、スペイン代表のワールドカップ優勝とイニエスタ、そしてセビージャダービーでのベニャの活躍を見たからだ。ベニャの退団は寂しい。
アスレティック時代のベニャはベティス時代ほど活躍出来なかったというのが定説だ。筆者もその通りだと思うが、時折見せる彼の才能あるプレーは非常に魅力的だった。
周囲から期待されて入団しただけに、プレッシャーも大きかったと思うが、これまでのアスレティックへの貢献に対して「ありがとう」と伝えたい。
最後にベニャのお別れの挨拶を全文ではないが日本語訳しておく。少し長くなるので興味のない方は、飛ばしてほしい。
筆者は塾講師のアルバイトをしているので少し英文を読めるが、読み間違えていたら許してほしい。
ベニャ「ついにこの時が来ました。アスレティックにさようならを言うべき時が。別れには様々な感情があります。アスレティックに所属したことは誇りであり、喜びを与えてくれました。それはファンやクラブに関わる人全てが私に与えてくれたもので、いつも私の心は熱くなりました。そして私は懐かしさ(nostalgia)や、悲しさも感じています。私はアスレティックで経験したこと全てを覚えておく、ありがとう」
下部組織のスタッフやメディアカルスタッフなどへの文の後、
ベニャ「ドレッシングルームを共有した全ての同僚(選手)にありがとう。私は1日たつごとにあなたたちのことを寂しく感じるだろう。しかしアスレティックの選手たちは一生の友達だと思う。あなたたちの存在は私にとって最も最高の宝物だと確信している。」
ベニャ「いいときも悪いときも支えてくれた家族と友達、ありがとう」
ベニャ「私がアスレティックに入団し、このシャツを着たときから、私は全力を尽くしてきた。時には他の人よりも上手くいっていた時期もあった。いつもチームを一番に考え、ベストを尽くそうと考えていた。私の意図するものと違うが、ベストを尽くしていないように見えていたら、私は謝る。」
筆者が文を訳している最中に悲しい気持ちになったのは言うまでもない。
最後に
今回はここまでです。FW編とMF編はこれで終わったので次回はDF&GK編を書こうと思います。モチベーションが上がり次第書こうと思います。
文字数を抑え簡潔に書いてみました。修正・付け加えたいことがある方はぜひDMやコメント欄に書いて頂けるとうれしいです。
twitterのフォローもよろしくお願いします。
いいねやコメントして頂けるとモチベーションになります。
かなり簡単にですが、今シーズンのアスレティックビルバオのfw陣について記事にしました。
— ビルバオ (@USDk2B47Bnbd3T6) 2020年7月27日
最後まで読んで頂けると幸いです。https://t.co/01DFhITCtA